巷では、いまだコロナウィルス終息の見通しが道半ばであります。
2月7日までの予定であった緊急事態宣言は、既にご存じのとおり1か月延長となりました。
不要不急の外出を求められている昨今、今しばらくお家で過ごす時間が長くなりそうです。
さて、この見えないウィルス、得体の知れなさで我々を怯えさせるには十分でありますが、
お家で過ごしていれば完全に安全、とも言い切れないことがあります。
工務店に勤務する小生、先だっても、自宅の2階から1階に降りようとしておりましたら、
階段の踏面から足を滑らせて落ちかけました。
尤も、廻り階段であったことと、手すりを握っていたため、半分位滑って落ちかけたところで済みましたが。
現状の法律下では、階段には手すりを設けなければなりませんが、昔の建物だと手すりが無いこともあります。
昨年より工事させて頂いておりました、築20年以上になるみよし市某所のメゾネットアパートには、手すりがありませんでした。
【手すり未設置のメゾネットアパートの階段】
今回の内装リフォームで、階段には手すりを設けることになります。
【手すりを設置したメゾネットアパートの階段】
手すりを固定するために『ブラケット』という支持金具を取り付けますが、ブラケットの取付位置に十分な下地がない場合は『ベースプレート』という下地材を仕込みます。
下記写真の手すりの横に見える帯がそのベースプレートであります。
階段には手すりを設け、上り下がりに、この手すりに掴まることで安全に昇降できるようになりました。
このようなほぼ直階段だと、階段から落ち始めると、1階まで転げ落ちる危険性が高まります。
意外と多いのが、宅内での転落、落下事故です。
打ち所が良くないと、大きなけがにつながりかねません。
たかが階段、されど階段。
安全で快適に過ごすための住まいが危険なものであってはなりません。
皆さまも階段にはご用心ください。
ほんの数か月前まで、オリンピック開催で上がったムードもすっかり意気消沈。
今はただ、じっと家にいることを求められ、嵐が過ぎるのを待っている必要がありそうです。
そのようなご時世、工務店に勤務する小生はGW、通常営業でありまして、このような大変な時期ですが、おかげさまで工事や、お打合せは動いている状況であります。
(もちろん3密を避けながらではありますが)
さて、今回の騒動でお家にいる時間が長くて、なんだか手持ち無沙汰だなと思われている方も多いのではないでしょうか。
で、小生こう思いました。
お家にいる時間が長いからこそ、より快適に過ごせるように身の回りを整える機会にしなければと。
すみません、オーバーな物言いで。忙しいのを言い訳に、ただ単に散らかってていただけなんですけど。
小生早速、お休みのとある日、自分の寝室ですっかり積ん読だけになった本を整理したり、不要なものを少し片づけました。
出るわ出るわ、書類と雑誌と本と要らないものの山が。
半日かけて不用な本や雑誌などをまとめまして、市役所が運営しているリサイクルセンターに持って行こうと思いましたら、家人から、敢えてこの時期に行かなくても良いと、水を差されまして、結局、整理した本は自分の部屋に置いたままに。
縛ってまとめた本などが、あっちから、こっちへ移動しただけと言う、なんとも笑えない状況になってしまいました。
お家にいる時間が長いからこそ、そのお家で少しでも快適に過ごせるよう、整理整頓したり、ちょっとした配置替えをしたり、お家の修理などをすることで、気持ちに前向きな変化が起こると思います。
実際小生もそうでして、ひとしきり不用品を整理した後は気分がスッキリ。
今度のお休みには、新築して一度もワックスを塗っていない桧のフローリングの床にミツロウのWAXでも塗ってみようかと思案中です。
この数か月の小生、何かしらでお客さまより外壁塗装工事を承っております。
小生、今年の梅雨の長さには、少々困りました。
梅雨から、真夏にかけて、外壁塗装や板金工事期間の延長をお客さまにお願いすることが続きましたが、お客さまのご理解もありおかげさまで何とか無事に工事を終えることができました。
さて、外壁塗装や外壁板金工事(見積もりのご依頼)を多くさせて頂いておりますと、工事中、色々なことに巡り合います。
<外壁塗装時や見積もり依頼時によくあること>
・外壁塗装のため、足場を組んで屋根に上がったら、瓦が割れていたり、谷に穴があいていた
・しっくいがぼろぼろになって樋に落ちていた
・外壁サイディングなどが、そったり、膨らんだりしていた
・バルコニーの防水層や、その下地が傷んでいた
・軒裏のベニヤがめくれかかっていた
・思わぬところから、雨漏りが見つかった etc…
足場を組んで大屋根に上がったら、瓦が割れていました
屋根しっくいが落ちていましたので、左官屋さんが補修中
ベランダの床防水シートが傷んでいましたので、塗膜防水を施工しました。
上記は、外壁塗装工事の際に良くあることです。
御見積もりの為の下見時に気が付くこともありますが、足場を組んで詳細を確認して、初めてわかることもあります。
たとえば上記の不具合を全て直そうと思うと、屋根屋さん、左官屋さん、板金屋さん、防水工事、そして大工さんと多くの職工さんとの関わりが必要なのであります。
何が申したいかと言いますと、例えば、外壁塗装の御見積もりのご依頼を頂いても、小生の勤務する工務店では、それだけを見ないということです。
外壁だけでなく、屋根、樋、防水、バルコニー、サッシ廻り、シロアリ被害など、建物外周部をぐるっと拝見させて頂きます。
よくよく建物を眺めてみると、外壁材に水が回って外壁サイディングが爆裂を起こしていたりすることもあります。
その場合、塗装工事はおススメ出来ず、ガルバニウム鋼板などの板金を張増す工事をご提案することもよくあります。
昨今は、新聞の広告などで、お家丸ごと塗装で〇〇万円!だとか、金額だけ見るとなかなか刺激的なものがありますが、手前どもにお願いいただくお客さまは、そのあたりは良くご存知で、気になるところ、全部見て教えてくださいね、などとおっしゃって頂けますので工務店に依頼するということをご理解いただているのだな、と、大変ありがたく感じます。
工務店に外壁塗装のお見積もりのご依頼を頂くと、建物の外壁塗装部分だけ見ることはありません。
美粧性だけでなく、少なくとも15年以上は外部で問題が出ないようなご提案を心がけます。
もちろん、一時的には費用が増えることもありますが、数年経って、また足場を組まないといけない・・・なんてことが無いよう、建物全体を調査しています。
建物の状態によっては、本来外壁塗装工事だけで済まないにも関わらず、無理やり塗装工事だけするようなことは建築屋としては不本意です。
建物全体の劣化状態を判断し、なるべく長持ちさせるのに必要な方法や劣化対策をご提案できるのが、建物全体のことがわかる工務店ならではだと思いますが、皆さまはどのように思われますでしょうか。